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2012年08月
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タゴールの詩
2008年09月09日
いま、ここにいても 時間も空間も超えて理解しあえる
なのに 私はそれに気付かなかった。 わたしの花籠は 空っぽだった、 なのに 花には目もくれなかった。 ただ、ときとして、ある悲しさがわたしのうえにふりかかり、 わたしは 夢からふと目覚め、 南の風に あやしい香りの甘い余韻をきいていた。 その仄かな甘さが わたしの心を あがくれにうずかせた。 それは 終焉を求める夏のはげしい息づかいのようにも思われた。 そのとき わたしは知らなかった 花がそんなにも身近にあり、 それがわたし自身のものであったことを、 そして このような全き美が わたし自身の胸の奥深くに花咲いていたことを。 ラビンドラナート・タゴール |