日常は、非日常の積み重ねだ、と彼が言った
何の根拠もないのに信じすぎるには
日常はあまりにも儚い

見えるものしか信じられないでいると
それしか頼るものがなくなる
「事実は真実の敵なり」
セルバンテスの台詞が二人の胸に漂う



恋が始まると
この恋が終わるのはいつだろうと考えてしまう
始まるのは、終わりを迎えるため
生きるのは、死へ向かうこと
いつか別れるために
私たちは出逢う
だからこそ、
この一瞬を悔いなきよう命を燃やす
明日にはもう終わるかもしれないのだから
明日にはもう死ぬかもしれないのだから

瞬間という名の永遠を生きる